障害者手帳で使える割引情報一覧|交通・娯楽・公共施設など全国対応
障害者手帳をお持ちの方は、さまざまな公共サービスや民間施設で割引を受けられる制度があります。ここでは、映画館や交通機関、テーマパーク、美術館など、日常生活や外出に役立つ障害者割引の情報を分野別・施設別にわかりやすくご案内いたします。
【1】交通機関の割引制度(法的根拠あり)
■ JR・私鉄・地下鉄
- 根拠:身体障害者福祉法施行規則第12条、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律施行規則第18条など
- 内容:障害者手帳を提示することで、「普通旅客運賃」が以下の通り割引されます。
利用区分 | 条件 | 割引内容 |
---|---|---|
本人単独 | 片道101km以上(JR) | 運賃が5割引(定期除く) |
本人+介護者1名 | 同行利用時(101km以上) | 両者5割引 |
- 地域例:東京都交通局「都営交通無料乗車券制度」あり(要申請)
- 公式情報:JR各社「障害者割引」ページ、東京都「福祉乗車証制度」
■ 法的根拠
身体障害者福祉法施行規則(昭和49年厚生省令第10号) 第12条・第13条
および
児童福祉法施行規則(昭和23年厚生省令第20号) 第52条
■ 身体障害者福祉法施行規則 第12条
普通旅客運賃の割引を受けることができる者は、身体障害者手帳を有する者であって、次のいずれかに該当するものとする。
一:身体障害者本人
二:身体障害者の介護人(※距離などにより条件あり)
■ 同 第13条
前条に規定する者に係る旅客運賃の割引の率は、普通旅客運賃の5割とする。
【e-Gov法令検索】身体障害者福祉法施行規則(第12条・第13条)
これらに基づき、各公共交通事業者(JR・私鉄・バス)は運賃の割引を実施しています。
■ バス(路線・高速)
- 多くの地方自治体でICカード対応割引運賃
- 高速バス会社(JRバス、WILLER等)でも「障害者割引」が公式に提供されており、ネット予約に反映可能な事業者も存在
■ 航空機(ANA/JALなど)
- 航空法上の定義ではないが、航空各社が自主的サービスとして「障がい者割引運賃(スマイル割・身体割)」を導入
航空会社 | 制度名 | 内容 |
---|---|---|
ANA | スマイル割引 | 手帳提示で運賃割引。介助者1名も同条件 |
JAL | 障がい者割引運賃 | 同上。Web予約時に「割引適用」選択可能 |
【2】通信・インフラ系割引(総務省通達ベース)
■ 携帯料金の割引
- 総務省通達により、通信事業者各社に「障害者向け基本料減免」が推奨され、各社独自の割引制度が存在
事業者 | 制度名 | 内容 |
---|---|---|
ドコモ | ハーティ割引 | 基本料金の一部・通話料割引・無料通話範囲拡大 |
au | スマイルハート割引 | 同様(旧「ハートフル割引」) |
ソフトバンク | ハートフレンド割引 | 同上 |
NTTドコモ ハーティ割引
au スマイルハート割引
ソフトバンク ハートフレンド割引
■ NHK受信料の減免
- 公的制度として、以下の条件に該当する場合「全額免除または半額免除」
条件 | 減免内容 |
---|---|
視覚障害または聴覚障害で単身世帯 | 全額免除 |
世帯構成・課税状況が一定基準以下 | 半額免除 |
【3】レジャー・施設系割引(全国共通)
■ 映画館
- TOHO・109・イオンシネマなどでは、「障がい者割引(本人+同伴者)」が標準化
料金 | 割引後 |
---|---|
通常1,900円 | 障害者割引:1,000円(同伴者も同額) |
■ 博物館・動物園・公共施設
- 「文化庁通達」および地方条例による割引(例:国立博物館・美術館で本人+介助者無料)
あとがき
障害者割引制度は、日常の経済的負担を軽減し、外出や文化体験の機会を広げる大切な制度です。
全国の交通機関・映画館・娯楽施設などで、正しく制度を活用することによって、安心して暮らす環境が整います。
当ページは今後も随時更新し、信頼性のある情報を提供し続けてまいります。