JR障害者割引の最大の壁が「片道101km以上」という距離条件だ。みどりの窓口で「99kmなので割引対象外です」と言われた経験がある人も多いはず。
距離を瞬時に判断する裏ワザがある。距離ではなく運賃を見る方法だ。2,090円という金額を覚えれば、券売機の前で迷う時間がなくなる。
2,090円ルールの根拠
JR東日本の幹線運賃表では、片道100kmの運賃が2,070円、101kmから2,310円に切り替わる体系になっている。間に2,090円という運賃帯があり、これが100km〜101kmあたりの境界だ。
つまり、JR東日本の幹線運賃で「2,090円以上」と表示されたら、距離は確実に100kmを超えている。
使い方は3秒で完了
- 券売機または経路検索で運賃を見る
- 2,090円以上 → 割引対象
- 2,070円以下 → 割引対象外
他のJR各社では目安が違う
2,090円の目安はJR東日本の幹線運賃が基準だ。次の各社では運賃体系が異なる。
- JR西日本
- JR東海
- JR九州
- JR四国
- JR北海道
これらのJRを使うときは、運賃ではなく営業キロを直接確認するのが安全だ。えきねっと、JRおでかけネット、Yahoo!路線情報で経路検索すれば、運賃と一緒に営業キロが表示される。
東京駅から100kmちょっとの目的地
東京駅を起点にしたとき、片道100kmを少し超える主要駅は次のとおり。
- 東海道本線 熱海駅(静岡県、約105km)
- 中央本線 勝沼ぶどう郷駅(山梨県、約108km)
- 中央本線 甲府駅(山梨県、約134km)
- 東北本線 宇都宮駅(栃木県、約109km)
- 常磐線 水戸駅(茨城県、約116km)
- 上越線 沼田駅(群馬県、約158km)
日帰りで温泉、ぶどう狩り、餃子食べ歩きに行くなら、これらの駅は割引対象になる。
連絡運輸で100km達成という奥の手
JR線単独で100km未満でも、私鉄と通しの乗車券を買えば100kmを超えるケースがある。代表例は次のとおり。
- 東京駅から伊豆急行線各駅(特急「踊り子」号で行ける伊豆急下田など)
- JR中央本線と富士急行線を大月駅で乗継(河口湖駅まで)
- JR山陽本線と智頭急行線(因美線経由で鳥取方面)
このとき重要なのは、出発駅から目的駅まで通しの乗車券を1枚で買うこと。個別に買うと割引が効かない。
100km以下でも割引を受ける別の手
第1種介護者同伴ならOK
第1種障害者は、介護者1名と同伴することで距離不問で割引が適用される。100km以下の通院や買い物でも本人・介護者ともに5割引だ。
101km以上の乗車券を買って近距離で降りる
101km以上の普通乗車券を購入し、券面より手前の駅で降車することは規則上認められている。「総額の逆転現象」が出る区間で使える合法的な節約術だ。
小児乗車券での代用(第1種介護者同伴)
大人の第1種と介護者が100km以内を乗車する場合、自動券売機で大人2人分の小児用乗車券(半額)を購入し、手帳を見せて有人改札を通る方法も認められている。
よくある誤解
「JR1社あたり100kmを超える必要がある」は誤り
連絡運輸の設定がある場合、複数社をまたいだ全区間で100kmを超えれば対象になる。JR1社で100km必要、ではない。
「大都市近郊区間は対象外」は誤り
大都市近郊区間内でも、片道101km以上であれば割引対象だ。経路ではなく営業キロが基準なので、東京〜熱海間や東京〜水戸間は割引が使える。
参照する公式情報
この記事の次にやること
「2,090円」という数字を、スマホのメモアプリに保存する。次にJR東日本管内で乗車券を買うとき、券売機の運賃を見るだけで割引対象かが3秒で判断できる。
第1種の人は、距離を気にせず介護者同伴での割引を活用する。100km以下の日常移動でも適用されるという事実だけで、家計が変わる。