障害者の家族は、ケアの負担・心理的ストレス・将来不安・孤独感など、心の健康を脅かす要因に晒され続けます。「自分は大丈夫」と思っているうちに、知らず知らずのうちに心がすり減っていきます。カウンセリングは弱い人が使うものではなく、長期的なケアを続けるためのメンテナンスです。
公的なカウンセリング(無料または低額)
窓口1、精神保健福祉センター。各都道府県・政令市に設置されている専門機関。心の不調・家族関係・介護負担などの相談を、精神科医・臨床心理士・精神保健福祉士が受け付けます。原則無料です。
窓口2、保健所・保健センター。市区町村レベルの相談窓口。保健師が中心となって相談に応じ、必要に応じて専門機関を紹介します。原則無料です。
窓口3、地域包括支援センター・障害者基幹相談支援センター。介護や障害福祉に特化した相談窓口。家族の負担についても話を聞いてくれます。
窓口4、女性相談センター・男性相談窓口。性別特有の悩み(育児・介護の負担、ジェンダー役割の苦しみなど)に対応した相談窓口。多くの自治体に設置されています。
民間のカウンセリング
選択肢1、臨床心理士・公認心理師の個人開業オフィス。1回50分5,000〜10,000円程度。長期的に同じセラピストと深く話したい場合に向いています。
選択肢2、オンラインカウンセリング。最近増えている形式で、自宅から受けられます。料金は1回3,000〜8,000円程度。外出が難しい家族介護者に向いています。サービス選びの際は、カウンセラーの資格(臨床心理士・公認心理師)を必ず確認してください。
選択肢3、医療機関の心療内科・精神科。診察と並行してカウンセリングを受けられる場合があります。健康保険が適用され、自己負担は3割。ただし通常の医療カウンセリングは時間が短く(5〜15分)、じっくり話す形式とは違うことが多いです。
自分に合うカウンセラーの選び方
選び方1、相性。最初の1〜2回で「この人と話せそうか」を確認します。合わなければ別のカウンセラーに変更してOKです。
選び方2、専門分野。介護者支援・家族療法・トラウマケアなど、カウンセラーの専門分野が自分のニーズに合うかを確認します。
選び方3、料金と頻度。長期的に続けられる料金・頻度を選びます。週1回が理想ですが、月1〜2回でも充分効果があります。
普通のことを話していい
「カウンセリングに行くのは深刻な悩みがある時」と思いがちですが、実は日常的な疲れ・愚痴・不安を話す場としても活用できます。「特に深刻な悩みではないけど、定期的に話を聞いてもらう」というメンテナンスとしての利用が、欧米では一般的です。
家族や友人には話せない本音を、守秘義務のある第三者に話す。これだけで心が軽くなることが多いです。
明日からできる3つのこと
第1、お住まいの都道府県の精神保健福祉センターに電話。「家族の介護で疲れている、相談したい」と伝えます。無料で予約できます。
第2、保健所・保健センターの相談窓口を確認。市区町村のホームページに連絡先があります。
第3、オンラインカウンセリングサービスを1社選び、初回体験を申し込む。資格保有者がいるサービスを選んでください。