体力的に電車やバスが厳しい人にとって、タクシーは生命線だ。とはいえ1回1,000円〜3,000円が積み重なると、月数万円の出費になる。
障害者手帳を提示すれば、タクシー運賃が一律1割引。さらに自治体によっては年間数万円分のタクシー利用券が無料で支給される。両方使えば、月の交通費が数千円下がる。
タクシー運賃1割引の基本
- 身体・療育・精神の3手帳すべて対象
- 全国のタクシー会社で原則対応
- 個人タクシーも対応
- 運賃の1割が割引(端数は切り上げ)
- 乗車時または降車時に手帳を提示
運賃が1,000円なら100円割引、3,000円なら300円割引。1回ごとは小さい金額だが、年間で積み上げると数千円〜数万円になる。
使い方は超シンプル
- タクシーに乗る
- 「障害者割引でお願いします」と伝える
- 降車時に手帳を提示
- 運賃の1割引で支払い
乗車前に伝えても、降車時でもOK。会社によっては乗車時に伝えたほうがスムーズだ。
自治体のタクシー利用券
多くの自治体が「福祉タクシー利用券」「タクシー助成券」を発行している。年間で数万円分の券が無料でもらえる制度だ。
東京23区の例
- 東京23区 各区により年間数万円分の助成券あり(主に身体1〜3級、療育A、精神1級が対象)
- 千代田区 年間36,000円分
- 世田谷区 年間最大36,000円分
- 練馬区 年間36,000円分
主要都市の例
- 大阪市 1か月3,500円程度
- 名古屋市 年間最大8万円程度(等級による)
- 福岡市 1か月最大3,000円分
- 札幌市 月3,000円分
金額や対象等級は自治体ごとに大きく違う。住んでいる市区町村の障害福祉課で確認するのが確実だ。
助成券の申請方法
1. 市区町村の障害福祉課で申請
必要書類を持って窓口に申請する。
- 障害者手帳
- マイナンバーがわかる書類
- 印鑑
2. 助成券の交付
申請後、年間分の助成券が一括で交付される(自治体により分割交付の場合あり)。
3. タクシーで使う
タクシーに乗ったら、運賃の支払い時に助成券を渡す。1回1枚または数枚の使用が可能(自治体により条件あり)。
1割引と助成券の併用
多くの自治体で、タクシー運賃の1割引と助成券は併用可能だ。
- 運賃1,000円 → 1割引で900円 → 助成券500円分使用 → 自己負担400円
このように、1回の乗車で大きな割引が受けられる。
介護タクシー・福祉タクシーの違い
福祉タクシー
車椅子のまま乗車できる仕様のタクシー。一般のタクシーと同様、誰でも利用できる。料金は通常のタクシーと同じか、若干高め。
介護タクシー
介護保険のサービスとして提供される送迎タクシー。要介護認定がある人が対象で、通院など特定の目的に限定される。介護保険の負担割合(1〜3割)で利用可能。
福祉タクシーは誰でも使えるが、介護タクシーは要介護認定が必要、と覚えておくといい。
事前予約のコツ
福祉タクシー(車椅子対応車両)は台数が限られる。長距離・特定時間の利用は、前日までに予約しておくのが確実だ。
主要な配車アプリ(GO・S.RIDE・DiDi)でも、車椅子対応車両の指定ができるようになってきている。アプリで予約しておけば配車時間も短縮できる。
利用時の注意点
手帳の提示は必須
口頭で「障害者です」と伝えるだけでは1割引が適用されない。手帳の現物(またはミライロID)の提示が必要だ。
助成券の有効期限
多くの自治体で助成券は年度内(4月〜翌年3月)が有効期限。期限切れになると翌年度に持ち越せないため、計画的に使うこと。
会社により対応に差がある
個人タクシーや小規模会社では、障害者割引の手続きに不慣れな運転手がいる。会社名と運転手名を控えておき、不当な対応があったときは消費者センターに相談を。
この記事の次にやること
お住まいの市区町村の障害福祉課に電話して、「タクシー助成券の制度があるか」を問い合わせる。あれば申請手続きを進める。
申請から助成券交付まで1〜2週間程度。今月中に申請すれば、来月から助成券が使える状態になる。