図書館に出向くのが難しい障害者向けに、本・録音図書・点字図書を無料で郵送してくれる制度があります。国立国会図書館・地域の点字図書館・公共図書館の多くで実施されており、利用者登録するだけで使えます。
3種類の郵送貸出制度
制度1、公共図書館の郵送貸出。お住まいの市区町村の公共図書館で、視覚障害・上肢障害・寝たきり等で来館困難な障害者向けに本を郵送します。送料は図書館負担(無料)、利用期間は通常2〜4週間。
制度2、点字図書館の郵送貸出。全国に約75の点字図書館があり、点字図書・録音図書(デイジー図書)・拡大図書などを郵送。視覚障害者中心ですが、読書障害(ディスレクシア)・上肢障害でページがめくれない人なども対象になる場合があります。
制度3、国立国会図書館の郵送貸出。国会図書館が所蔵する膨大な資料を、視覚障害者・上肢障害者・身体障害者(寝たきり等)に郵送。一般の図書館で借りられない専門書・学術書も借りられます。
利用者登録の流れ
第1、お住まいの市区町村の公共図書館に電話で「郵送貸出を利用したい」と問い合わせ。必要書類を確認します。
第2、利用者登録申請書を提出。一般的には、氏名・住所・連絡先のほか、障害者手帳のコピー、医師の証明書(寝たきり等の場合)が必要。
第3、登録完了後、利用カード発行。電話・インターネット・郵送で本のリクエストができるようになります。
第4、本をリクエスト。タイトル指定でも、「最近のミステリー小説」「料理本」のようなジャンル指定でも対応してくれます。
第5、本が郵送で届く。同封の返送用ラベル・封筒を使って、読み終えたら無料で返送します。
録音図書(デイジー図書)について
視覚障害者・読書障害者向けに、本を音声で聞ける「デイジー図書」(DAISY)という形式があります。CD-ROMまたはダウンロードで提供され、専用プレーヤーまたはスマートフォンアプリ(無料)で再生できます。
サピエ図書館(全国の点字図書館・公共図書館が連携した電子図書館サービス)では、約100万冊以上のデイジー図書がオンラインで提供されています。視覚障害者・読書障害者は無料でダウンロードできます。
こんな人にも
誤解されがちですが、郵送貸出は視覚障害者だけのものではありません。上肢障害でページがめくれない人、寝たきりで来館できない人、ALSや筋ジストロフィーで体力的に図書館に行けない人など、来館が困難なすべての障害者が対象になります。
「自分が対象になるか」が分からない場合、お住まいの市区町村の公共図書館に電話で相談してください。多くの図書館が柔軟に対応してくれます。