移動支援事業は、障害者が外出する際にヘルパー(支援員)を派遣して付き添う、市区町村が運営する福祉サービスです。買い物・通院・冠婚葬祭・余暇活動などに使えて、ひとりでの外出が難しい人の社会参加を支えます。
対象と利用範囲
対象は、知的障害・精神障害・身体障害(視覚以外)があり、ひとりでの外出が困難な人。視覚障害者は「同行援護」、行動上の困難がある知的・精神障害者は「行動援護」という別制度を使います。
利用できる外出は、社会参加に必要なものすべて。具体的には、買い物・通院・役所手続き・銀行・冠婚葬祭・趣味の集まり・観光など。通勤や通学は対象外、ギャンブルや営利目的の外出も使えません。
利用時間は自治体ごとに上限が違い、月10〜50時間が一般的。自己負担は1割または所得別の定額制で、低所得世帯は無料の自治体も多くあります。
申請から利用までの流れ
第1、市区町村の障害福祉課に「移動支援事業を利用したい」と相談。担当者から制度説明と必要書類リストをもらいます。
第2、障害支援区分の認定がまだなら、認定調査を受けます(調査員が自宅訪問)。すでに認定済みなら省略。
第3、利用計画の作成。どんな外出にどれくらいの時間を使いたいかを相談支援専門員と相談しながら計画書を作ります。
第4、市区町村が支給決定し、受給者証が交付されます。
第5、利用したい事業所(ヘルパー派遣会社)と契約。実際の支援が始まります。
事業所選びの3つのコツ
コツ1、複数事業所と契約する。1つの事業所だけだと、希望日にヘルパーが手配できないことがあります。2〜3社と契約しておくと安心です。
コツ2、相性の合うヘルパーを見つける。同じ事業所でもヘルパーは複数います。「この人と合う」と思える人を見つけ、その人を継続指名するのが理想です。
コツ3、自治体の事業所一覧を確認。各自治体のホームページに登録事業所リストがあります。実績やサービス内容を比較できます。
よくあるつまずき
つまずき1、「ヘルパーが付き添える時間と移動費の混同」。移動支援は人件費(ヘルパー時給)の自己負担で、交通費(電車賃・タクシー代など)は別途自分が払います。ヘルパーの分の交通費も負担するため、思った以上にお金がかかります。
つまずき2、「予約のタイミング」。多くの事業所が1週間以上前の予約を求めます。「明日行きたい」では対応できないことが多いです。月初に「来月の予定」を一気に予約するのが効率的です。